スペイン紀行

スペインあれこれ

風車とアドベンチャー

ラ・マンチャでモリノス(風車)を見るなら有名な所が2個所、コンスエグラとカンポ・デ・クリプタナがありますが、今回はカンポ・デ・クリプタナの写真をアップします。

コンスエグラは丘の稜線にモリノス(風車)がありましたは、カンポ・デ・クリプタナは広い荒野に数基あるイメージです。

カンポと言うだけあってかなり田舎に在ります、ドン・キホーテの小説からイメージ出来るのはこちらでしょう、ココへ来るにはレンフェでは行き難く車かアウトブスになるでしょう。

スペインのイマヒネはやはりカンポ・デ・クリプタナがピッタリ。

モリノス(風車)の近くにポツンとあるBAR,LAS MUSAS

LAS MUSASからクリプタナの村を望む。

モリノス(風車)を下ればクリプタナの村

スペインではよく見かける風景、羊の群れに暫く動けない時もあります

スペインのヒツジは特別なのです、羊の品種で「メリノ種」古くから品種改良され、質の良い羊毛が取れイサベル女王の時代から国外に出す事を禁じられていた、「メスタ」(移動牧羊協同組合)と言う制度が王から特権を与えられ、ヒツジが通る場合遮ってはダメ、江戸時代の御犬様的に保護されていた、農家が畑に種を撒いて芽が出ても、もしヒツジが芽を食い荒らしても農家は又種を撒かなければならない、中世にはセルビシオ(ヒツジ税)とモンタスゴ(羊通行税)が王室の主たる財源だった。

ドン・キホーテが小説の中でヒツジの大群を敵と妄想するシーンが有るが、もしヒツジを傷つければ当時は死罪、農家はミゲル・デ・セルバンテスの小説を読み溜飲を下げたであろう、現在のスペインでもヒツジの大群をよく見かける。

TEMBLEQUE (テンブレケ村)

マドリーからレンフェに乗りテンブレケで降りるとそこは何もない荒涼とした荒野、駅を出て左へ歩く事30分グラシア通りを進むとテンブレケ村の入り口に着きます、ラ・マンチャ地方の貧しい村と言う雰囲気にピッタリの村、村の周りはオリーブ畑が広がり村の中には人影も無い、見つけたBARには老人だけマドリーの喧騒から時間で風の音しか聞こえないさびれた村。

村役場のあるマヨール広場、駅からグラシア通りを道なりに歩くとたどり着く、マヨール広場にはテンブレケ村に関しての資料館があります、もちろん展示品はドン・キホーテに関するものです、作者ミゲル・デ・セルバンテスはドン・キホーテがどの村の出身か特定していません、ラ・マンチャの男と言う題名通り「ある村のイダルゴ(郷士)」としか原作にはなく、この近辺の村は自分の村がキホーテの出身だと思っている様だ、もちろんテンブレケも例外ではありません。

マヨール広場の横にあるプラサ・オルデンにあるモニュメント、さてこのモニュメントは何だと?思われますか、レンフェの駅を降りて村に着くまでズ~と見てきたオリーブ畑、そうですオリーブを絞る石の絞り機です、ロバに引かせてオリーブのタネを潰し油を抽出する為の機械、ちなみにオリーブはスペイン語では「アセイツゥナ」オリーブ・オイルになれば「アセイツゥナ・オリバ」となります。

マヨール広場の木造部分は300~400年まえの物で修復しつつ今も使われています。

スペインにはどの町にもどの村にもマヨール広場やスペイン広場が存在します、何処も町や村の中心にありフェスタ(祭り)が行われる事が多い。

観光地ばかりでなくラ・マンチャの田舎の村も良いものですよ。

プラサ・オルデンの前に在るBAR(CAFETERIA・RESTAURANTE) 

Venta del Quijote 400年続く旅籠

ベンタ・デル・キホーテはラ・マンチャに在るレスタウランテ

コンスエグラからE-4号線を南へ20キロほど下った処に在ります、ベンタ・デル・キホーテはスペインへパック・ツアーに行かれた方はご存知かも?、ツアーブスが駐車場によく止まっています。 プエルト・ラピセ・シウダード・レアルの村の中に在り、ツアーで入る様なレスタウランテが近くに無いのと、ドン・キホーテの雰囲気が味わえるので賑わっているのだろう、写真撮影には最高である。

外のテラサ席で食べる事も出来るのですが、夏になると40度にもなるのでエアコンの効いた室内の方が快適、ドン・キホーテの前に在る石造りの長方形の物は、馬に水を飲ませるための器です、横の井戸からくみ上げた水を石造りの器に、400年続く旅籠なので此処へ来るには昔は馬だったのでしょう。

このレスタウランテには入口の右横に土産物を売るコーナーがあります、此処でしか買えない土産物もあります。

RUTA DE DON QUIJOTE(ルート・ドン・キホーテ)、にはこのレスタウランテも含まれます。

chanfaina(肉の細切れ煮込み)ココのチャンファイナの肉はコルディーロ(ヒツジ)です。

 

ミガス(固くなったパンとハモンをオリーブオイルで炒めたもの)アンダルシアは昔から貧しく、固くなったパンも有効利用した料理、これはこれで美味しい一品です。

ポジョのチリンドロン(鶏肉をトマトで煮込んだもの)カスエラで出て来るのがイイですね、土地柄でコルディーロ(ヒツジ)を使う場合もある。

カフェ・コルタード