スペイン紀行

スペインあれこれ

ドン・キホーテの居る街

アルカラ・デ・エナーレスはマドリーから30キロの位置に在る街、ドン・キホーテの作者ミゲル・デ・セルバンテスの生まれた街、もちろん最大の有名人セルバンテスが一番の売り、生家の前はいつも観光客でいっぱい。

当然相棒のサンチョ・パンサも生家の前で観光客を御接待、元々セルバンテスの父は医者を家業として、生家も病院と住居が一緒になった造りになっています、生家前のマヨール通りは街一番の賑やかな通りで、BARもタベルナも通りには何軒もあります。

入館料を支払い生家を拝見、中はセルバンテスが生まれた16世紀の家具などが置いてあり、セルバンテスに関する資料が展示してある、聖書の次に世界中で売れている書物「ドン・キホーテ」、一見の価値ありですよ。

プラサ・マヨールに在るセルバンテス像。

アルカラ・デ・エナレスは大学の街でも有名で、大学がマドリーに移るまで世界中から学生がここで学んでいた、今もサン・イルデフォンソ学院はココに在る、プラテレスコ様式の建物はガイドが案内してくれる。

大学敷地内に在るコンベント・クラリサス・デ・サン・ディエイゴ(修道院) (聖ディエイゴ修道院)の修道女が作るお菓子が有名で、アルメンドラス・ガラピニャータス(アーモンドの砂糖菓子)を食べてください、修道女は戒律により外部との接触を禁じており、ガラピニャータスを注文する時には扉の横にあるブザーを押すと、修道女がAve Maria Purisima(聖母アベ・マリア)と問いかけてくる、答えはSin pecado concebir(過ちを抱いてない)と言う、 扉の上のショーケースに価格が表示してあるので、価格を答えると扉の中の回転台が回り品物が現れる、品物を取り品物が置いてあった個所に代金を置く(表示価格より少し多めに)No necesito pescar(お釣りは要りません)と言えば回転台が回ります。

聖ディエイゴ像

当学院の学生が学内を案内してくれる、だいたい1時間周期で行われている、ただしスペイン語の為スペイン語が理解できない方は、立ち止まって説明が始まった処が重要な個所なので、写真を撮っておいて後日検索すると良いでしょう。

日本とスペイン

日本とスペインとの関わりは天正遣欧少年使節なのですが、遅れる事30年後の1612年の慶長使節の方が実質的な使節団であろう、慶長使節とは奥州伊達正宗がスペイン国王に送った使節団、支倉六右衛門常長を代表として正宗の意をスペイン国王フェリペに伝える為、目的をスペインに定め送った使節団で、天正遣欧少年使節とは目的国と内容が違っていた。

スペイン国内にサムライの銅像が在る事をご存知でしたか?、ココはセビージャから約25キロほどグアダルギビル川を下った処に在ります、支倉六右衛門がスペインへ初めて上陸した地コリア・デル・リオ、この村には400年経った今でもサムライの子孫が生き続けている、その子孫たちはサムライ日本の誇りを持ち、今も村の人口の3/1が「ハポン」姓を名乗っている。

グアダルキビル川の畔に立つ支倉の銅像、パルケ・カルロス・デ・メサに日本に向かい凛と立つ、この銅像を管理しているアユンタミエント(村役場)は、「銅像を清掃しているがイタズラをされる事が無い」、日本人の子孫である事を誇りにしていると言っている、スペイン広しと言えども鳥居と銅像が建っているのはアンダルシアのコリア・デル・リオだけ。

コリア・デル・リオ、名前の様に村は川に沿って在り古くからの港町、セビージャまで川を上れば20キロほど、古来防衛上の観点からセビージャに入る前に、コリア・デル・リオで上陸させていた。

丘の上に小さな礼拝堂が在ります、村から港(川)を見下ろす様な処に在り風が爽やかに通り抜ける、礼拝堂の名前はサン・ファン・バウティスタ、名前は支倉が太平洋に踏み出した船名がサン・ファン・バウティスタ、この村に残ったサムライが遠き故国を思い、改宗をしたキリスト教礼拝堂で祈りを捧げたのでしょう、私が初めてこの地を訪れた時には日本人は珍しく、興味本位で訪れた私にも優しく接してくれました、今は日本人も多くコリア・デル・リオを訪れる様になり、日本語の案内板も有ったりして親近感のある村です。

誰も知らないセビージャ近くの村に日本語の案内板が有るって、なんて素晴らしい事ではないですか、マドリーやバルセローナにも日本語の案内板が有りますが、何処も日本語の部分だけが見えない様にイタズラをされている、隣国の下等な人種がやっている様だが、流石に下等な連中も此処までは来てない様だ。

コリア・デル・リオの在る理髪店、ココはスペインの片田舎ですよ、おそらくスペインで理髪と漢字で書かれているバルベリアはココだけでしょう、残念なのがエアコンが腐った国のを使っているのが減点ですね。

コリア・デル・リオのメルカド・デ・アバストス、非常に寂びれていましたセビージャに近いため、この村も段々昔の面影が無くなって行くのでしょうね、コリア・デル・リオに訪れるのは今の内ですよ。

*アバスト(日用必需品)

CAMIN de SANTIAGO

道を歩く、60年以上も歩んで来た道を振り返って、カミーノと何処か通じる様に思う、道すがら友ができ苦しい坂道を踏破して、変わらないメセタを唯々進む、褒められる事もせず咎められる事もなく歩んで来た道。

遠くに微かに見える山なみ、この菜の花が続くメセタは平凡だが変化が無く永遠に続く。

どこまでも続く道

スペインの広さを実感